床冷房を試してみた!

うちの床暖房システムは三菱のエコヌクールピコというヒートポンプ式のシステムを用いた温水式で、モルタルによる蓄熱式なので主に深夜電力を使って蓄熱させ、それを日中徐々に放熱していくという方式になります。
で、このシステムの説明を見るとヒートポンプ式冷温水システムとあります。

冷水!!!! ってことは床冷房ってのもできるのか???
冷水

 

でも、床冷房ってあんまり聞きません。
ググってみたらメジャーじゃないものの採用しているハウスメーカーもあるようです。

でもでも、私のシステムは暖房だけで冷房が出来ません。

ガッカリ。。。
OHT98_rakutannochinpan400
でも。。。
据付工事説明書を読んでみたところ、
なんか冷房を使うか使わないかのスイッチがあるようです。

あれ?使えるのか?

C812_subetekeikakudoori500

 

実際に中を開けてみましたら、スイッチがありました。
20150824a

ものは試しとスイッチをONに。

そしたら電源ON/OFFとかリセットとかする必要がないようで、7セグLEDにSYSと_Pが交互に点滅して元々のoff表示に戻りました。

そしてリモコンで見てみたら…
冷房が選べるようになってました。
20150824b

うひょーーーーラッキー!!!

MAX98_yattazeyossya20140531500_400

じゃぁコレで早速冷房を!は焦りすぎですね。

メリット・デメリットを素人ながらに考えてみます。

メリット

  • 蓄熱型による冷輻射
  • 深夜電力による安い光熱費

デメリット

  • 頭寒足熱の逆による不快感
  • 結露の危険性

ざっくりというとこんな感じでしょうか。

 

ちなみに床冷房が出来たとしてもこれだけで賄えるとは思っていません。
蓄熱型ですので、そのおかげで日中に温まりにくい家になり、結果エアコンの助けになればいいなぁってことですかね。

ヒートポンプによる蓄熱型ということで深夜電力を使うことを前提としている我が家の床暖房システムです。
計算したことはありませんが、2階床面全面に施工されたモルタル層による蓄熱効果はかなりあるでしょう。

このモルタルの温度を下げることで暑くなりにくい家ができるはずです。

深夜のうちにある温度にさげておき、日中徐々に温まっていく。

床暖房とですね。
エアコンで下げる方が効率は良さそうですが、空気を冷やすエアコンより持続性はありそうですし、電気代の安い深夜の運用ですからメリットがありそうです。

 

何度も言いますが、あくまでも暑くなりにくい家にするというのを目的とします。
冷やすのが目的ではありません。
まぁ結局は一緒って思われるかもしれませんが。。。

 

何が違うかというと設定温度です。

上で挙げたデメリットはすべて設定温度で決まるのではないかと思ってます。
その中でも冷やすことによる最大のデメリットは結露でしょう。

結露してカビが湧いてしまっては元も子もありません。しかも見えない床下がカビると厄介です。
まぁモルタル自体に吸水性があるそうなので、多少は大丈夫かもしれませんが、湿気の多い夏ですから気をつける必要はありそうです。

ですから冷やし過ぎに注意です。もっとも冷やしすぎてしまっては床の上にいて不快にもなるでしょうからね。

 

では、結露しない温度設定とは?

結露には湿度と温度差が関係してきます。

いくら温度差があっても湿度が低かったら結露はしないでしょうし、温度差が少なくても湿度が高かったらすぐに結露します。

一般に言う湿度ってのは相対湿度であって、温度によって含まれる水分が違います。
なので、同じ空気のまま温度だけ下げていくと相対湿度がどんどん上がっていきあるところで結露が始まります。

その結露が始まる温度以下に設定しちゃダメってことですね。

 

その計算には空気線図計算表というこちらのExcelを利用させていただきました。

 

図にするとこんなグラフになります。
20150824c

 

これは温度と湿度を入力したら絶対湿度とか結露する温度がわかったりする便利な計算表です。

大げさに見積もってみます。
30℃80%という状況では絶対湿度0.0216 1立方メートルの中に21.6gの水があるってことらしいです。

これが結露する温度は26.2℃。簡単に言うとこの温度より下げたら結露するってことですね。

同様に、28℃80%だと、結露24.2℃になります。

と考えて、余裕を見てもまぁ24℃設定までならまず結露は大丈夫かなぁって感じでしょうか。
普通夜にエアコンはかけているはずなので、せいぜい27℃60%位でしょうから余裕度は結構あるかと思います。

で、モルタル層の温度が、朝の気温より少しでも下がっていれば良くて、それが(逆)蓄熱されているからお昼も暑くなりにくいんじゃないかな?

っていう考えです。

 

また、大事なのは床冷房では除湿はされないということです。
冷やすだけですからね。ここがエアコンと違うところです。

なので、単純に言えば、温度が下がる分相対湿度は上がります。

ですから、あくまでも補助
メインの空調にはエアコンがいるのかなと思います。

それでも温まりにくい家を作ることでエアコンの労力も抑えられて、トータルで安く上がれば良いのかと思います。

 

 

 

で、8/8の深夜から試してみてます。

 

初日の8/8は25℃設定で0時~7時までで試してみました。
朝食時、無垢床はあんまり感じませんが、タイルが若干冷たく感じたんですが、普段もタイルはちょっと冷たく感じるので気のせいかもしれません。

効果がイマイチだったので、翌日から時間そのままで24℃にしてみてます。
これまた無垢の床は変化を感じませんが、今度はタイルがちょっと冷えているのは確実に感じました。

ちなみにエアコンの高温防止機能はONにしてあるので夜中も日中もエアコンはついているようです。

それからほぼ毎日使ってみましたが、この位の温度だと不快感は全くと言っていいほどありません。その代わりに効果の程もわからないくらいです。

だからといって、これ以上温度設定を下げるつもりはありません。
機能としては7℃まで下げることができるようですけどね。

 

で、その頃から猛暑日が少なくなって8/18の先日まで合計9日間しか動かしていません。

今夜なんて外が23℃55%というとても過ごしやすい気温で、久々に窓を開けて風入れてます。気持ちいぃぃ。このまま涼しくなればいいのに。。。

 

で、その9日間の電気使用量を見てみます。

まず時間あたりの消費量。0時~6時台です。縦軸はkWh。
床冷房
エアコンのように最初が多く徐々に下がっていってますね。
それでも最大250W程度しか喰ってないようです。
50℃まであげていた4月初旬の床暖房は2.2kWhとかでしたので数度下げる程度では桁が違いますね。

次に日毎の集計で、毎日の電気使用量です。縦軸kWh。
床冷房
25℃設定の初日は低いですが、24℃にしたその後でもばらつきがあるのは外気温やエアコン状況によるんでしょうか?
まぁそれでも一晩1.1~1.4kWhですから6~8kWhだった床暖房とは全然違いますね。

 

費用にすると一晩約15円。それだけの効果があるのかどうか?
正直よくわかりません

 

データを見る限り、床冷房を入れる前はエアコンが4、5kWh使っていた日があるのですが、床冷房を入れた日はエアコンは最高でも3.8kWhと減っています。
床冷房
青がエアコン消費電力量。赤が床冷房消費電力量の積み重ね棒グラフ。
折れ線グラフが平均気温です。

あきらかにエアコンの消費量ががってます。
これを床冷房の効果!と、言いたいところですが、外気温も下がってますからなんとも言えませんね。

ただ、切り替えた初日の8/9と前日の8/8の比較ではほとんど外気温が同じなのに、エアコン消費電力が下がり、その下がった分を床冷房で補っているという風にとらえることができるかもしれません。
とはいえ、なんともいえるグラフですけどね。

 

と、まぁこの程度の費用ですし、暑い夜の時にはこの設定のまましばらく稼働させてみようとは思ってます。

 

コメント

  1. KAZU より:

    こんにちは、ブログ楽しく拝見させて頂いています。
    我が家も蓄熱基礎暖房を採用しています、完成は2015.3でしたので利用したのが1ヶ月
    と少しだったのですが、快適極まりない暖かさでした。
    熱源は三菱ヒートポンプVEH-406HPBが2台で深夜電力を利用して36坪を温めています。
    この夏に、床冷房をしようとリモコンをセットしようとしたら25℃以下にセットできま
    せんでした。
    どうやら我が家はエコヌクールピコとはシステムが違うようです、1日だけ25℃で試して
    みましたが、何も変わらないのであきらめました。
    今後は、今年の冬にターゲットを絞り電気代の推移と温湿度をチェックする予定です。
    今後も楽しく興味あるブログをお願いします。

    • kero kero より:

      KAZUさん こんにちは
      コメントありがとうございます。

      我が家と同じ時期の竣工ですね。いわば同期さんでしょうか。

      36坪とは、我が家の約2倍の床暖房ですね。うらやましい。
      我が家も予算さえあれば1階にもつけたんですけど、予算が…

      さて、
      KAZUさんのはVEH-406HPBですね。
      我が家のはHPCですので一つ前の型ということでしょうか。

      据付工事説明書を見てみますと同様なスイッチはあるようですが、確かに床暖房システムでは「使用できません」ってなってますね。
      我が家のとはその説明が若干違うようです。
      暖房としての25℃設定だとおそらく冷やす方向には行かないので変わらないんでしょう。

      床暖房。私もこの冬が実質の「初」となりますので、色々と試行錯誤していこうと思ってます。

      同様なシステムなので、何かわかりましたらこちらのブログのコメント欄なりどこかで教えていただければ嬉しく思います。
      私も試行錯誤の状況、経過等々をここに綴っていく予定です。

      今後とも宜しくおねがいします。

  2. KAZU より:

    早速のご返答ありがとうございます。
    今南米に来ていて来週帰国しますが、日本からの連絡で10月の10日
    から30℃で暖房入れたそうです。
    まだ暖かい日や少し寒い日もあるのですが、蓄熱層のモルタルの
    湿度を下げる為、早めに入れました。
    今後もチェックし続けたいと思います、何か変化があったらまた
    投稿させて頂きます。
    よろしくお願いいたします。
    KAZU

    • kero kero より:

      南米からのコメントですか。さすがインターネットですね。
      我が家も肌寒いと言われ始めたのでそろそろ入れようと思ってるころです。

      そうか。夏でモルタルの湿度があがってるってこともあるんですね。

      私の方でもこちらで書いていこうと思ってます。

      今後共よろしくお願い致します。

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